【レビュー】Garmin VENU 2 ヴェニュー2 レビューその3 Suica機能・まとめ

基本的な使い方と当初の要件であった心拍測定、日常生活のなかでの健康管理機能について紹介してきたので、本記事を最後の紹介として、Suica機能と全体のまとめを行う。

Suica(Visaタッチ)機能

Garmin製スマートウォッチの最近の機種は、Suica機能に対応している。モバイルSuicaと同じくNFCをONにした状態で端末にかざすと残高から引き落とされる仕組みだ。

Visaカードを紐づけてVisaタッチとして使用することもできるのだが、日本においてSuicaの普及率は圧倒的に高い(交通やコンビニなど大手施設では特に)ため、Suicaとして使用する人の方が多いだろう。

筆者もこの機能を使ってみたくて、購入時の検討要件に入れていた。設定から使い勝手についてレビューする。

GarminPayでSuicaを発行・登録

設定はスマホアプリ(GarminConnect)から行う。

アプリから接続中のVenu2を選択し、GarminPayを選択

追加するカードを選択する画面から交通系>Suicaと選択していく。
(今はSuicaだけだがそれ以外もICカードも追加されるのだろうか?)

利用規約などを進めていき、起動パスワード(数字4桁)を設定。初回に1000円チャージすると、GarminPayのSuica設定が完了する。

(チャージ上限は当面は5000円まで。一定期間たつと上限20000円になるようだが、2週間前後かかる模様)

なおSuicaへのチャージはGooglePlayに登録されたクレジットカードから行う(iPhoneの場合はおそらくitunes)。

残高チャージはスマホアプリから操作して行い、ウォッチ単体ではチャージできないので注意が必要だ。

注意点は、仕組みとしては「新しいSuicaカードを発行してウォッチに紐づける」という流れになっている点だ。他のSuicaカードやモバイルSuicaを統合したり残高を移したりはできない

またチャージの際はアプリとウォッチが接続されている必要がある。コード決済のためのアプリは安定かつ素早く稼働するが、GarminConnectはそこまででもないので出先で慌ててチャージしようとして接続エラーになるなど、問題が発生する可能性がある。

オートチャージができないことも考慮して、残高のチャージは自宅で落ち着いたときに余裕を持った金額を入金処理しておくべきだろう。

使用方法

コントロールメニューかショートカットにSuica起動を設定しておき、タップ。設定した4桁のパスワードを入力するとSuica画面が起動し、店頭の端末にタッチすれば決済ができる。


コンビニで試したがタッチ感度は問題なし、スムーズに会計することができた。現状、アクティビティ中の会計手段としては最善の方法だろう。

  • 財布やスマホを出さなくても手ぶらで会計ができる
  • レジで「Suicaで」と伝えれば良いのでコミュニケーションが楽
    (〇〇Payで~バーコード決済で~、と伝えるのは非常に紛らわしい。聞き間違い、店員が知らない、バーコードを読み取れない、etc)

それぞれは小さなことだが、頻度が多いので積み重なるとストレスがたまる。ストレスフリーなのは素晴らしい。

えきねっと/スマートEXに登録して新幹線で使う

通常のカード・スマホと同じように、新幹線改札の通過も可能だ。使用するには会員情報に、Garmin用に発行されたSuicaカード番号を登録しておく必要がある。

会員情報の登録

注意点

基本的な機能はSuicaカード・モバイルSuicaと同じように使えるようだが、何点か未対応の機能がある模様。

まず定期券やSuicaグリーン券の購入はできない。使う場合はSuica専用カード・端末が必要になる。
またエクスプレス予約(JR東海の有料会員予約サービス)でも使用できないようだ。このあたりを頻繁に利用している人は要注意。将来的に対応してくれることに期待したい。

その他使用感

その他、数か月使用して気になった点について簡単に紹介する。

Moveアラート検知が過敏

座ったまましばらく過ごしていると身体を動かすようにアラートを出す機能、Moveアラートがある。アラートが出た後にすこし身体を動かすと「ナイスアクティビティ!」と通知してくれる。テレワークなどで、意識しないと日中に全く動かない日(=一日のすべてが家の中で完結する)もあり身体がこってしまうので、地味だが便利な機能だ。

ただこの検知が過敏なようで、電動歯ブラシで歯を磨いていてもアクティビティとして認識されてしまう。左手で動かす歯ブラシの微振動がウォッチに伝わり、なんらかの運動だと認識されてしまうらしい。

筆者は左利き、歯ブラシも左手で動かす故に起きてしまうのだろうが、運動検知が過敏なのは間違いないようだ。

SNS返信機能が便利

スマートフォンへの通知をウォッチ側に転送してくれるのは、スマートウォッチとして基本的な機能だが、着信やSNS関連の通知に対して1タップで返信することが可能だ。Twitterの通知には「いいね!する」ことも可能なので、ライド中などでも手軽にコミュニケーションできる。

返信する文面はカスタマイズできるので使いやすい文面をあらかじめ設定しておくことができる。設定はスマホのGarminConnectアプリから行い、ウォッチ側に同期させて使用する。


Twitterのいいね!に相当するものが無いLINEチャットでも、テキストで「いいね!」と入れておけば気軽に返信、既読連絡ができるので便利だ。

まとめ

1~3で長々とレビューしてきたが、全体の利点・欠点をまとめる

 利点 

  • 本体が薄く、装着感が軽い
  • 心拍測定精度が高い
  • 上と合わせて平時・睡眠時測定のデータにも期待が持てる
  • BodyBatteryの数値は、主観的な体調感覚にかなり近い
  • Suica機能はとても便利
  • SNS返信機能は便利
  • 充電は3日に1回程度で十分、もちが良い

 欠点 

  • コントロールメニューとショートカットの選択肢が中途半端
  • 心拍転送の起動に手順がかかる
  • 心拍転送中は心拍以外の情報が表示できない
  • 運動検知が多少過敏

ここ何年かでスマートウォッチの機能は大きく広く拡張し、Garminの製品もかなり進化していると感じた。心拍や健康情報の測定精度も上がっており、メーカーが開発に注力しているのうかがえる。

そもそもGarminだけでも悩むほどのラインナップがあり、サイズ・特化機能・価格、ありとあらゆる選択肢がある。スマートウォッチはほぼ24時間つけっぱなしにするもの=利用者の行動把握、マーケティングにつながる情報収集がしやすく、開発投資対効果が高いのだろう。

本製品は、現時点(2021/09)では最新かつ万能な機能をもったスマートウォッチなので、少し前のモデルを使っていたり測定精度に不満がある人が買い替えるにはおすすめできる製品だ。
「こんな機能つかわねー、いらないだろう」と思っているものが実際に使ってみると便利、というパターンもあるので、スマートウォッチに少しでも興味がある人はぜひ試してほしいと思う。

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