【レビュー】Growtac グロータック GT-Roller T1.1 ~剛性十分で静音、日本の住環境に合った3本ローラー~

新しいトレーニング用品として購入。グロータックの3本ローラーです。

3本ローラーは騒音や振動が大きくて、日本の住環境では使用しづらい機材ですが、本製品はそういった欠点が少なく、トレーニングに集中することができます。

購入動機

手持ちのローラーの故障

最近の屋内トレーニングは3本ローラーがお気に入りです。固定ギアバイク(チネリのTipo Pista)を使ってSSTや20分走を中心に行っており、実走感が高くて、体幹やバランス感覚のトレーニングにもなるので、ダイレクトドライブ式(+Zwift)よりも集中して取り組めている感覚があります。

使用頻度が低くなって置き場所も取るダイレクトドライブ式はオークションで売ってしまった・・・。

ですがある日以降、ローラーをまわすと異様な爆音が発生するようになりました。

  • くぐもった音(ゴウンゴウン)
  • 前側で発生
  • 走行中、左右に寄った時に音が大きくなる

ローラーが歪んでいるのかと思って一度解体してみると、「前ローラー側受け部分のプラスチック」が割れていました。

「ローラーが回転する>割れた部分で回転がずれる>異音発生」という状態の模様。

走行中に破損したらケガする恐れがある箇所だったため、修理してだましだまし使用するのは避けたいところ。さらに中古で買ったものであり、型式も古いため補修部品の調達も難しそう。ということで、これを機に新しい3本ローラーを購入検討することにしました。

高級三本ローラーを比較検討

「一戸建て(木造・賃貸)」という、騒音・振動に関しての過度な配慮は不要な環境ではありますが、今後生活環境が変わっても長く使えるように、騒音・振動対策を徹底してみます。
よって低価格やノーブランド、各社のエントリーグレードは却下し、アフターサポートも考慮して国内メーカーの高価格帯製品に絞ります。

で最終的に本製品を購入しました。他は、

  • Growtac GT-Roller Q1.1
  • MINOURA ミノウラ R800
  • MINOURA R730R

などを比較しましたが、以下が購入要因です。

決め手になった要因

  • 発売が新しい(近日中の新型やマイナーチェンジ版が出て「もう少し待てばよかった」と後悔する可能性が低い
  • 負荷装置が標準装備(過度に高速・高回転にならず、騒音や振動を抑えられる
  • 剛性十分な本体重量(持ち運びを考慮しないので10kg以上が望ましい)
  • 後付けのオプションでスマート化が可能

「異次元の乗り心地」と称される同社Q1.1(4本ローラー)とどちらにするかは特に悩みましたが、T1.1の方がより発売が新しく、Q1.1からのフィードバックを受けてローラーやフレーム構造もより進化していると見受けられたので、こちらを選択しました。

製品情報

・購入価格:60,500円
 併せて、専用オプションの発射防止ローラーも同時に注文しています。

代金振込から3日ほどで到着、とにかく重く巨大な梱包です。

各パーツ分解状態ですが、フルカラーの説明書が付属しているので、組み立ては1時間程度で完了しました。それぞれの部品が重いため、作業スペースは広くとっておいた方がいいでしょう。

ローラー本体

直径は小さめですがベアリングが内蔵されており重量感があります。ローラーの中は中空ではなく、3本の補強が入った構造です。

この構造によって重量や負荷がかかる状況でもローラーがたわまず、真円形状が維持されるとのこと。このローラーはアルミ柱の削り出しで作られているそうです。

ローラー自体が小さいため、自転車を設置した状態でも全高が抑えられて、乗車時の不安は少ないです。今まで使っていたローラーは径が大きく、必然的に目線が高くなっていたため恐怖感がありましたが、

フレーム

フレームの接地面にはブルカットゴムが埋め込まれており、全高を抑えつつ振動吸収性を向上させています。この構造は同社のQ1.1から進化している点であり、購入要因になった機能の1つです。

フレーム側も重量もあるので、持ち運びや都度の出し入れは現実的ではないでしょう。トレーニング場所に出しっぱなしにする物と認識したほうがよさそうです。

使用

騒音・振動対策を徹底

今回は対策のため、

  • 室内トレーナー専用タイヤ(前後)
  • ローラー脚にブルカットゴム(計8つ)
  • ギア比最小(メッセンジャー用のフロント42*リア18)で負荷装置を高負荷設定に
    =最高速が低くなり騒音・振動が少なくなる

という構成で行っています。

使用感

ギア比をかなり軽くしているので、負荷装置はレベル4、5で運用しています。負荷特性は以下の通り。ケイデンス100ぐらいで300ワット、時速は32km/hほど。負荷に対してグリップが負けている感じのスキール音があるものの、しばらく回してタイヤが温まってくると異音は消えます。

組立説明書より

以前使っていたローラーに比べると圧倒的に静音・低振動になりました。とくに振動に関してはブルカット*2(フレーム内蔵とオプション)もあってか、500ワット近くの高負荷で回してもほぼ発生しません。回転部が静かなこと以上に、フレームの高剛性によって振動が抑えられているのが効いている気がします。

かつては普通に回すだけで40~50km/hぐらいは当たり前のように出ていて音が大きく、またローラーの振動によってフレームが共振し、家全体に低周波が響くような状態でしたが、それも皆無。以前のローラーを回している間は、隣の部屋でテレビを見る際はイヤホン必須だったそうですが、今は普通の音量で見られる、むしろサーキュレーターの音の方が響くぐらい、とのこと。

発射防止ローラーは効果があるか疑問でしたが、使った後に見てみると一部にタイヤ跡が付いているので、知らず知らずのうちに機能してくれている模様。

力を込めたダンシングは難しいですが、休むためのダンシングであれば恐怖感なく車体を振ることができます。

まとめ

 利点 

  • 高精度ローラーによる滑らかな乗り心地
  • 高いフレーム剛性による安定感の高さ、振動の少なさ
  • ブルカット内蔵
  • 負荷装置対応

 欠点 

  • 3本ローラーとしては高価な分類

周辺機器も含めて結構な投資をしましたが、価格に見合った効果と環境を得ることができました。それでもスマートローラー+Zwiftの環境を整えるよりは安く済んでいるので「トレーニングは3本ローラー!」というこだわりのある人にはオススメできる製品です。

なおオプションの電子制御式の負荷装置を使えば、さらに高負荷および細かい負荷設定を行うことも可能のようです。固定バイクなのでZwiftを楽しむのは難しい自分ですが、乗りながら負荷を変えられるのは魅力的・・・。いずれ購入するかもしれません。

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